洋紀Hiromichiの部屋

洋紀Hiromichiの部屋は、自作曲と和声など音楽通信講座、そして英語のサイトです。

使っている作曲ソフトはスコアメーカー、その他FinaleやDoricoについて(たっぷり1万6千字!笑)

現在、私は作曲ソフトとして、『スコアメーカー 11』(KAWAI)Finale 26(MakeMusic)、そしてDorico pro 3.1(Steinberg)を所有しています。

どれも有名で、しかも定評のある作曲ソフトと思いますし、またそういう評価もあったので、大枚はたいて(爆)みたわけです。

20代の頃から作曲の勉強やピアノの練習を続け、現在は自作曲を作ったりする傍ら、オンライン和声・対位法教室『和声教室オンザウェブ -海-』も運営しているため、その作業に見合う作曲ソフトや楽器周りを自分の元にそろえておく、そういう必要を感じて、上のような作曲ソフトのラインナップをそろえています。

こうした私の所有している作曲ソフトについて、少しお伝えしてみましょう。

そして、今では使っていませんが、以前Windows3.1から始まって95、98そしてXpの時代によく使っていたMusicatorという外国製MIDI作曲ソフト、そして同じくRolandのCakeWalkについても、相当な期間使い込んでいました。

ですので、これらも一緒にしながら使ってみた感想を中心にお伝えしてみたいと思います。

もっぱら使うのは「スコアメーカーPlatinum」

Finaleを筆頭にDoricoとかSibelius、シンガーソングライター、そしてスコアメーカーというのは、作曲ソフトとして有名なソフトです。

そのようなわけで私も上記の内、有名な三つのソフトを所有しているわけですが、けれどもほとんどの場合、使うのは『スコアメーカー』です。

上のソフトウェアとは違い、スコアメーカーについては、「スコアメーカーZERO」というオンライン製品も登場して、下の河合楽器サイトから購入できます。
また、お試し版も使えます。

私はここ数年の間、スコアメーカーの「8」スタンダード版を利用していました。
ですが、最近になってソフト版での最終バージョンである「11」を同じくスタンダード版でバージョンアップし、1年前にそれを「Platinum」版にアップグレードして使っています。

スコアメーカーZEROを購入するつもりがない理由

現在、KAWAI楽器ではオンライン製品の「スコアメーカーZERO」をイチオシで売り込みしているようですが正直なところ、「ZERO」は利用していませんし、購入の予定もありません。

その理由ですが、確かに「スコアメーカーZERO」の方がインストール可能台数が増えていたり(5台のPCまでインストール可能、リテール版スコアメーカーは最大でも2台)、ソフト版よりは使えるコマンドも増えている様なことを、河合楽器サイト上のキャンペーンでも盛んに伝えてきています。

ただ、こういうソフトはかなりの年数にわたって使いますし、その使い勝手になれてしまうと、新しいものにトライするのはどうしても無精になります。
現に私はこのスコアメーカーを、バージョン「2」の頃から始めてかれこれ足掛け20年くらい使っています。

スコアメーカーで作ったデュボア『和声学』バス課題実施例 by hiromichi

当ページ上の自作曲などのご視聴などに当たっての著作権などの規制事項について

となると、少なくとも費用の面で見た場合、仮に「スコアメーカー2」以来、使い込んできた年数と同じ年数を「スコアメーカーZERO」にすると、かなりの金額(年間使用料金)がトータルで必要となります。

現在たとえばスコアメーカーZEROのスタンダード版は、最初の一年のキャンペーン価格はひとまず考慮しなければ年間で10,780円、Platinumだったら16,280円を支払う必要があります。
となると、たとえ10年間使用したとしても前者だったら10万円以上、後者のPlatinumなら16万円が飛ぶ計算です。

今のところ他の有名作曲ソフトを購入できたとはいえ、スコアメーカーに特化して使い込むという姿勢に変わりはなさそうですし、そう考えればこういった試算は自分にとってすごく重い意味があります。

こういう事実に対して、私がこのような作曲ソフトを使う場合、和声や対位法の作譜作業や作曲にしても、それほど細かな楽譜表示を必要としません。

むしろソフト版のスタンダード版でも良かったくらいのトコロもあるので、ここまでの金額をつぎ込んで行く必要は、今のところ無いと断言できます。
あくまでも私自身に限った話になりますが。

スコアメーカーはユーザーフレンドリーと充実したスキャナ機能が魅力

ただ、三つのソフトを比較した場合、かなり私自身の偏った見方もありますが、他の二つのソフトの操作性、というか操作のわかりやすさがイマイチである(使い込んでいないためもありますが)のに対し、スコアメーカーは結構ユーザーフレンドリーで、一番わかりやすいと思います。

それに、他の有名な作曲ソフトに対して、スコアメーカハー何と言ってもスキャナ機能がピカイチで充実しています。
私自身あまりスキャナ機能を使う機会がないような利用をしていますが、少なくともいずれいざ、というときにはこういう多機能がすごく有益になる、と思うのです。

元々長らくスコアメーカーを使っていたためもあってか、私に関して言えばバージョンアップやアップグレードを経験しても、それほどに操作で悩みこむことはなかった、あるいは悩みがあってもしばらく立って解決できている、そういうシチュエーションが多いと思います。
このあたり、KAWAIの強みが出ている、ということなのかも知れません。

スコアメーカーPlatinumの使い勝手「他ソフトと音声ファイル共有が不可能だけが悔しい」

そこで、これも私の場合だけに限った感想ですが、スコアメーカー(Platinum)の使い勝手はどういうものなのか?

ご参考にしていただければと思いますが、それをちょっとお伝えしてみましょう。

  1. 3つのソフトの内で唯一、スキャナ機能がある。
    確か他のソフト(Finale?)にもスキャナ機能は搭載されていたと思いますが、このスコアメーカーは譜面をスキャナ取りして譜面ファイルにすることができ、それをもともと大きな特徴として出発していますから、この機能だけを見ればピカイチです。私もVer.2の頃からこのソフトを使っていて、もちろんその頃からこのスキャナ機能はありました。 

    ただ、当時のバージョンのスキャナ機能は今のそれとかなり精度も劣っていましたし、楽譜によってはなかなか譜面を認識できなかったりしたので、ほとんど使わない機能でした。もっと言えば、今でも私自身の作況ソフトの使い方と言えば、作譜が中心となっているので、スキャナ機能は相変わらずスルー状態です。

    それよりもむしろ今のバージョン11に至るまで、使っているのは作譜機能だけ、と言えるくらいです。

    もっとも、現在のバージョンならかなりスキャナの精度が高くなっているようですし、そういうわけでスキャナ機能で考えたら使わないのはやはり宝の持ち腐れです。

    実際、スキャナ機能で言えばこのスコアメーカーが一択の状態と言えるようですね。

  2. 作譜機能は十分に使えるレベル
    Ver.2の頃などと比較してしまうのですが、譜面作成機能はかなり充実している方、と思います。 

    1年ほど前まではスタンダードを使っていましたが、それでもそれほど困らない譜面作成機能が搭載されていましたし、実際それで作った譜面をプリントアウトして部屋にある電子ピアノで弾いたり、また人に見せて弾いてもらったりもしています。

    Platinumにバージョンアップしたのは、一つにはどういう使い勝手になるのかを知りたかったためもありますが、実際に使ってみると、基本的な譜面作成の仕様はスタンダード、そこにPlatinumでは細かな作りが精密化、という感想です。できあがって印刷した譜面なども、スタンダードよりは幾分きれいに印刷してくれるようです。

    実際、私の作曲スタイルなどですと、細かな表現などはどちらかというと後回し、というか、『オタマジャクシだけはきちんと整えておくから、表現とか強弱などは演奏する人の側で適当に考えていただきたい』という、言ってみればおおざっぱに過ぎるようなスタイルです。(爆爆)だから両者を使って比べた感想としては、スタンダードとPlatinumを比較した場合、別にスタンダードでも構わないくらいですが、確かにそれでもPlatinumがあった方が『なるほど確かに多少は譜面をもっと整えられるかな?』という風でしょうか。

    譜面の表示倍率なども、スタンダードではいちいち譜面ウィンドウ下の倍率数字をクリックして数字を入力する必要がありましたが、Platinumだとウィンドウ下のゲージを左右に動かすだけで済みます。また譜面自体の見栄えも精密化しているようですし、様々なユーザーフレンドリーの工夫があるようですね。ですから長い目で見れば、そしてフトコロに余裕があれば、やっぱりPlatinumの方がオススメになります。

  3. スタンダード⇒Platinumへの移行で操作の苦労があった
    ただ、どのソフトも同じだと思うのですが、作曲ソフトを使い始めの頃は、その操作がややこしくて覚えるのには一苦労します。 

    私が初めてスコアメーカー(Ver.2)を使い始めた頃もそうでしたし、下に書きましたがそれ以前に使っていたMusicatorやCakeWalkなどもはじめの頃は機器のパソコン接続も含めてずいぶん苦労しました。

    そして、1年前にスタンダードからPlatinumへ移行したときも同様で、大まかには操作が同じとはいえ、けっこう操作の違いが両者であったため、今でも覚えきれていない仕様があります。ただ、このあたりはやはりどんな作曲ソフトでもそれなりの不便は覚悟すべき、という範疇と言えるかも知れません。後は私のように、使う人間のキャパ次第になるのでは無いかと思います。

  4. 【一大欠点】音声ファイルの形式が他のソフトと共有できない仕様に
    そういうわけで、このスコアメーカーは、操作性については他の作曲ソフトより劣るものでは無い、そしてこのスコアメーカーの大きな長所として、相対的に非常に充実した楽譜スキャナ機能を搭載している、という特徴があると言ってよいでしょう。 

    けれども逆に、一大欠点とも言うべきものがスコアメーカーにはあります。

    それは何かと言えば、音声ファイルの互換性です。

    スタンダードにしろPlatinumにしろ、スコアメーカーで作成した音声ファイルは他の作曲ソフトで読み取れません。そして同時にまた、他の作曲ソフトで作成した音声ファイルもまたスコアメーカー上で読み取ることができない、ということです。

    つまりこのスコアメーカーは、他の作曲ソフトとの間に音声ファイルの互換性が全くない、ということです。
    これが多くの場合で、非常にやっかいな唯一の欠点と言えます。私はそういうわけで長らくスコアメーカーばかりを使って曲を作ったり楽譜作成作業をしたりしていたのですが、反面他の作曲ソフトとデータを共有させる必要性を感じたことはあまりなく、だからあまり不便とも思いませんでした。

    ですがFinaleやDoricoを購入した後では、このデメリットが否応なしにかなり大きなマイナスとして響く様です。

    いや、確かにその前にも、たとえばCakeWalkで作った曲のファイルを読み込む必要が出てきたりして、それがスコアメーカーでは不可能だと知った体験がありましたし、実際に不便にも感じたりはしていたのですが、その当時はそれほど共有の必要性も感じず、また感じたとしても上手くスルーしていた、というのが実情です。

    ネットを検索してみると、他のユーザーの方も同じような不便を語っている方もいましたし、確かにスコアメーカーの一大欠点というしかないと思います。

というわけで、いろいろと長所短所を繰り広げてみましたが、そんなわけで、このスコアメーカーは確かに短所もあります。
ですが、それでも3つの作曲ソフトの中では、今の私にとっては一番使い勝手がわかっていて、主力として使えています。

これは、確かに一つには私自身が他の二つのソフトにまだまだ馴染んでいない、という事実もありますが、それ以上にご理解しておいて損がないと思えるのは、どんな優れたソフトでも人により使いやすい、使いにくいという点があること、そして同時にどんなソフトでも欠点はある、ということです。

Doricoにはかないませんが、スコアメーカーの音源はFinaleよりは良いです。
逆にハッキリ言って、Finaleの音源はしょぼすぎで、多くのユーザーの方たちが伝えています。

かといって、確かにDoricoの音源の良さは素晴らしいものがありますが、残念ながら少なくとも私のパソコン上の録音ソフトなどでは音を録音することができない仕様になっています。

フリーソフトながら多機能・充実した録音を期待できるSoundEngine

フリーソフトのSoundEngineがパソコンの音声を録音するのに便利なので、私はよく使います。

SoundEngineは無料の音声録音ソフトでありながら、相当に手軽に使えて、しかも機能も十分すぎるほどあります。
また、録音した音声もなかなか良いと思います。

SoundEngineのスキンです。♫

ですが、Doricoで演奏している曲をSoundEngineで録音しようとしてもできません。
というか、Doricoの音声ファイルは他の録音ソフトとも互換性がないようですね。

実際、Doricoで作った曲を録音しようとしても、それ以前にSoundEngineが起動しなくなります。
他の録音ソフトを目につく限り試した、というわけではないのですが、例えばクリエイティブメディアのSoundカードシリーズ「SoundBlaster」にオマケでついている録音ソフト「WebStudio」で試してみても、同じような結果になっています。

これに対してFinaleもそうですが、スコアメーカーの演奏はちゃんと録音できます。

実際、このブログでご紹介している自作曲などの音声はすべてSoundEngineで録音したものですし、私の中ではイチオシのフリーソフトになっています。
フリーソフトでありながらキレイに録音できますし、また演奏もできています。
SoundEngine公式サイト↓

スコアメーカーは、そういうわけで音声ファイルの互換性という大きな欠点こそありますが、スキャナの品質も最高といえますし、また作譜・演奏機能もかなり良いレベルと私は考えています。
ですので他のソフトと併用などしない限りでは、ひとまず様々な活用分野で過不足ありませんし、満足以上の働きがあるソフトと言えます。

Finaleー最も権威のある譜面作成ソフト

Finaleほど有名な作曲ソフトは他にないでしょう。
私が改めて言うまでもありませんが、Finaleは最も緻密で手の込んだ譜面を作るのに最適と言われ、同時に他のソフトの追随を許さないーそういう意味の表現をこのソフトについてネット上でご覧になった方も多いと思います。

MakeMusic メイクミュージック 楽譜作成ソフト

ただ、私は他でもお伝えしたとおり、DoricoとともにこのFinaleはパソコンにインストールした程度の使い方しかしておらず、ほとんどパソコンという「お蔵」に入ったままの状態です。

確かにそれだけ権威のあるソフトであり、かつまた他のベテラン使用者の方たちも力説しているようにその優秀さも然るべきとは思いますが、上にお伝えしたとおり、私は今のところスコアメーカーの操作で手一杯のとこもあります。

そしてこのFinaleについてよく聞く悪評は、とにかく操作がややこしい、難しいということ。
ネットで見る評価は、これで完全に意見が一致していますね。笑

ただ、
「ネットで検索すれば、みんなで解決策を出してくれているのでたいてい操作上の疑問は解ける」
という声もありますから、無精にならずにそのようにネットを活発に活用して操作を覚えてしまうのが良いかも知れません。

ですが実のところ、私がこのソフトを本腰を入れて使い込むのを渋っている原因が他にもあります。

とにかく悲しいことに、音源がしょぼすぎで、 ハッキリ言ってDoricoはおろか、それよりもグレードの低いはずのスコアメーカーの音声よりも貧しいです。
これもネット上で操作性の難しさと並んでよく見られる意見です。

さらに言えば、下の記事にもありますが、私がパソコン使い始めの90年代の頃に愛用していた作曲ソフトMusicatorで使っていたMIDI音源、SoundCanvasよりも落ちるか、どっこいどっこいのレベルか?
申し訳ありませんが、私個人の率直な感想としてはそう言うしかないでしょう。

だから結局、このソフトで曲を作ったり作譜したりしても、演奏する音源が弱すぎて、そういう「作った後の、先のこと」を考えてしまうのです。

Finaleは、あくまでも作曲能力に特化した、そのジャンルでは唯一とも言える優秀さなのかも知れませんが、スコアメーカーのようなオールマイティなソフトではない、ということかも知れません。

詳しくは知りませんが、おそらくソフト開発側も、そういうコンセプトだろうと思います。

もちろん何らかの外部音源を駆使してFinaleの音声を補完する、という手段もないわけではないかも知れませんし、私もそちらまで探っていないため、もしかしたら未知の情報があるかも知れません。

いずれにしろ、私がこのFinaleを本格的に活用するのはこういう現状から考えて、「もうちょっと先」。
控えめに表現すればこういうこととなります。

御大YAMAHAのDoricoはその経緯が複雑

Dorico(ドリコ)というのは、YAMAHAの子会社になっているSutainbergというドイツの音響関連企業が開発した作曲ソフトです。

要するに、大本がYAMAHAなわけですから、まさに権威の爆発。
それだけでも信頼性の頂上にいるようなソフト、といえるかも知れません。

Steinberg スタインバーグ 楽譜作成ソフト

ただ、ここでDoricoの話をする前に、ちょっとSibeliusという、もう一つの有名な作曲ソフトの話をお伝えしたいと思います。

これはDoricoが、かのSibelius(シベリウスー作曲家の名前ではない)という、Finaleの対抗馬のような位置にいた優秀な作曲ソフトと密接に関係しているためでもあり、できればSibeliusの経緯も大まかながらお伝えしておきたいからです。

下のウィキでも大体おわかりの通り、Sibeliusという作曲ソフトの開発チームはいったん経営難に陥って、ワヤクチャになった経緯があるらしく、そのあおりを受けて、ソフト開発担当者の一部がSutainbergというデジタル音響企業に移籍したという経緯があるようです。

しかしながら、このウィキにもあるとおり、かつてはイギリスで非常な人気を勝ち得ていたこと、経営難でいったんは開発危機に陥ったものの、強力な援助団体も活躍していたことなど、優秀性が世界的に認められ、そしてなおかつ信頼性を勝ち得ているソフトでもあります。

そのSutainbergで彼らが開発したのがこのDoricoという作曲ソフトなわけで、現在はYAMAHAに買収されています。
要するに、YAMAHAの主力的な作曲ソフト、という位置づけになっているといえるでしょうか。

私も実は、Sibeliusの購入が頭に浮かんだのですが、Sibeliusのバージョンアップがなんだか最近停滞気味で、やや不信感を持ってしまったこと、およびSibeliusのソフト開発ブレーンが結局はYAMAHA傘下のDoricoに移ってしまっている、という事実が気になり、結局
「新しくてそれなりに内容にも信頼性があり、絶えずアップデートしてくれているソフトの方が信頼性が高いだろうな」
と思って、スルーしました。

要するに、様々に相違点はあるかも知れませんが、大方の流れとしてはSibeliusがDoricoという形に「変身」あるいは「進化」し、それがさらにYAMAHAという日本の大企業の傘下に入ったことで、より日本的な、言い換えれば私たち日本人にとってなじみやすいソフトになってきているのではないか?

というふうに考えたわけですね。
こういうソフト面での優劣に関してはほぼ素人の私ですが、その善し悪しは別としながらも、私と同じような考え方をする方も多いかと思います。

Steinberg スタインバーグ 楽譜作成ソフト

Doricoの音源は最高!だが残念すぎるトコロも

そのYAMAHAのバックがあるせいかどうかはわかりませんが、三つの作曲ソフトのうち、音声ファイルは最も優れています。ピアノの音などを聞いても、機器用によってはホンモノ以上に甘い、美しい音を奏でてくれると言っても良いくらいかも知れません。
実際、今のところSibeliusは視聴したことはありませんが、音の美しさに限ってはDoricoの右に出るソフトはない、といって良いでしょう。

そして、一方で操作性の貧弱さがネット上で言われていたようでしたが、私がこのソフトを購入した後、メジャー、マイナーなバージョンアップを重ねながら、そいういう弱点はかなり克服できている、と言います。
今のところ上り調子のソフトでもあり、今後ますます発達が見込まれる、と考えて良いのではないでしょうか?

と、美辞麗句を並べてしまいましたが、このDoricoもやっぱり他のソフトと同じく、長所もあれば短所もあるわけですね。

私の個人的な感想として、大きな短所は以下の二つです。

  1. 音声をパソコン内で録音できない
  2. ユーザー認証手続きが一番ややこしい

1.は私にとっては最もイタい、痛恨の短所です。
上の方でも書きましたが、SoundEngineをはじめ、クリエイティブメディアのWebStudioなど、パソコン上の録音ソフトでは音が全然拾えません。
強引に録音するとすれば、パソコンのイヤホンジャックからダイレクトに録音装置を接続して、それで録音するしかないのですが、今のところまだ試していません。

2.も、1.に負けず劣らずの大きな弱点です。このソフトをお持ちで、複数のパソコンに導入している方はご存じと思いますが、ユーザー認証手続きのために別途で独自のUSBフラッシュメモリ(eLicenser)が必要にる場合があります。

一個のパソコンにのみ入れて使う分にはまだ楽(といっても、パソコンをクリーンインストールした際などには、他のソフトに輪をかけて複雑怪奇な認証手続きSoft-eLicenserが必要)なのですが、このUSBメモリを入手するのにまた5千円内外のお金がかかります。
何というか、ここら辺がYAMAHAらしいセキュリティ保護の仕方というか笑。

ただ、公平に見れば、繰り返しになりますがどんなソフトでも一長一短あります。
どうしても短所だけ見がちになりますが、私がもしもこのDoricoに使い慣れたら、おそらくはスコアメーカーよりも頻用するようになるかも知れません。

上のような短所は、慣れもありますし、そうすれば『住めば都』でもあるでしょう。
そして何より、このソフトの音源が今のところやっぱり最高で、「作って聞く」タイプの使い方をする自分としては、先の楽しみである「聞く」という行為がけっこう魅力に感じるからです。笑

今のところFinaleもDoricoも「猫に小判」状態

正直なところ、少なくとも現在まで、FinaleとDoricoはPCの中に眠ったままで、ほとんど使っていません。
完全に「猫に小判」状態です。
本当にもったいないことをしています。

本当は大枚はたいてやっと購入した名高いソフトなんだから、使えばそれなりに重宝するはず!
とは思います。そして反省している最中です。

ただ、それは逆の見方をすると今まで使っていたスコアメーカーの使い勝手にどっぷりつかってしまっていて、他のソフトに手を出しにくくなっているともいえます。

実際この三者、確かにいろいろ操作の違うところも多く、それを改めてマスターして記憶するのに時間も労力もかかりそうなので、どうしても手間暇を予想する分、後手後手になってしまっています。
もちろんなんとかして使い倒していこう、という気持ちはあるんですが笑

私が一気にFinale、Doricoを買ったのはちょうど〇〇が利用できたから

ただ、それでも前々からFinaleは欲しいソフトだと思っていました。

MakeMusic メイクミュージック 楽譜作成ソフト

そして当初はFinaleとともにSibeliusを選択肢にしていましたが、最近ではSibeliusの人気に陰りが差しているようで、その代わりにDoricoというYAMAHA系列の作曲ソフトがけっこう耳目を引いてきているようで、魅力的にも見えていました。

だからいずれは買って使ってみよう、あわよくば今メインで利用しているスコアメーカーと比較して、どちらが良いかを最終的に判断し、この三者からベストなものを選んで特化して使って行こう、みたいな算段はしていました。

それを2019年春、あるものが自由に使えることとなったために、上手い具合にこれらの作曲ソフトの購入が何と半額に抑えることができたのです。

それがきっかけで、FinaleとDoricoを2019年大人買いし、結果としてこの二つの作曲ソフトで、一つ分の値段に押さえることができました。

そんなウマい話があったわけです。

それは何か?といえば学割
時間の余裕ができたため、2019年の春から私は通信教育で大学に1年の期間を予定して再入学し、お陰様で明くる2020年春、3月に無事卒業しています。

この間普通の大学生と同じく、ちゃんと学割が使えていました。
それでこうした作曲ソフトも、Amazonなどのサイトでご覧になればおわかりですが、標準価格とはかなり値段の低いアカデミックモデルを購入できたというわけです。

もちろん作曲ソフトだけではなく、他ページにもあるとおり、半額とまではいきませんがネット上のApple Storeでも学割価格でMacBookAirやiPadを購入することができました。

自分のPC環境など[2]デスクトップはWindows、ノートやタブレットはApple


正直言って、かなり乱暴に買ってしまったところもあったと思います。
けれど学割を利用できるのは、一生のうちでそれほど多くはないですし、確かに大きなチャンスでもあったため、買いに走ったワケですね。

その分、後でちゃんと後悔はしましたが笑

私の作曲ソフト遍歴-90年代半ばにRoland『ミュージ郎』でスタート

なお、私がパソコンに興味を持ったのはかなり昔、1990年代のことです。
NECの98シリーズが全盛期で、Windows3.1が世に出た頃でした。

それ以前には元々講師について作曲の勉強をしたり、またパソコン(以下PC)上でオンライン教室『和声教室オンザウェブ -海-』を運営するようになり、受講者の方々に教える立場にもなりました。

そのためもあって、古いときからPC上で動かす音楽・作曲ソフトには目を光らせてきています。

過去のMIDI全盛期には、NECの9821シリーズが主流だった(何と市場シェアが50%だったと記憶します)頃は、作曲ソフトでもMIDI音源によるソフトが全盛でした。

私は95年、9821シリーズの量販品とでも言うべき「Xs」とモニターのセットを30万円の大枚で、今は亡き(爆)秋葉原ガード下の『ロケット「パソコン館」』で買っています。

ですが、千葉市内の蘇我駅前にあったPCショップ「TOPS」で、パソコンで作曲ができるソフトがある、と聞いたため、それとあまり月日をおかず、すぐに作曲ソフト『ミュージ郎』(Roland)の最上位版を10万円ほどで購入しました。
その『ミュージ郎』は名高いMIDI音源機器・SoundCanvasとともに、Musicator、Band-in-a-Boxなどの作曲ソフトが同梱されている大規模パッケージでしたが、私はもっぱらMusicatorばっかりを使って曲をつくっていました。
ミュージ郎

最初のうちはずいぶんと操作がややこしくて手間取りましたが、使い慣れていくうちにかなり面白くなり、ずいぶん曲を作ったりしていたものです。

音はもちろんMIDIなので今となっては見る影もありませんし、ソフト上で作成した譜面もギザギザありまくりで、今では人に見せるのをためらうかも?なくらいの精度です。
Musicator
しかしながら、それでも当時のこととして、個人の作業でこれだけ曲が作れて譜面も印刷もできる、という作業をこなしてくれたのは本当に良かったと思います。

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